竹内日出男(たけうち ひでお、1933年 - )は日本の脚本家・作家。兵庫県西脇市生まれ。東京大学文学部卒業。
1957年(昭和32年)、東京大学文学部卒業と同時にNHKに入局。
5年間の盛岡放送局勤務を経て東京本部に移り、主としてドラマ番組の演出とプロデュースに当たる。
その間、ラジオドラマの演出作品では文化庁芸術祭に度々入賞し、日本放送作家協会賞演出者賞なども受賞。
1972年(昭和47年)に移ったテレビドラマ部門では、連続テレビ小説『北の家族』(1973~4)、金曜ドラマ『新・坊っちゃん』(1975~6)、『ドラマ人間模様の5シリーズ――『妻たちの2.26事件』(1976)、『冬の桃』(1977)などーーのチーフプロデューサーをつとめた。
1977年(昭和52年)暮れ、20年間勤めたNHKを希望退職し、以後30年以上、ラジオドラマ・テレビドラマの脚本執筆を中心に文筆活動。
執筆範囲は小説、戯曲、エッセイ、紀行文、ノンフィクションなどに広がっている。その傍ら、演劇、朗読劇などの舞台演出も手がけている。
主なテレビドラマ執筆作品には、『中学生日記』(NHK・1980~90、10年間執筆)、銀河テレビ小説『聖者が街にやって来た』(NHK・1982)、NHKスペシャル『命愛してやまず』(ドキュメンタリードラマ・1990)、連続ドラマ『恋料理カレンダー』(TBS系・1991)など。
ラジオドラマはとりわけ積極的に執筆し、『三人家族』(NHK・1979芸術祭優秀賞)、『流れて遠き』(NHK・1981芸術祭優秀賞)、『モグラたちの夢ゲリラ』(TOKYO-FM・1988芸術作品賞)、『ダンシング・イン・ザ・ダーク』(TOKYO-FM・1990民放連賞)、『地雷ではなく花を』(NHK・1998放送文化基金賞大賞)、『蕨野行』(NHK・1999放送文化基金賞ラジオ番組賞)など多数。そのなかには、朗読劇として舞台上演した脚本も多い。
その他の舞台作品の執筆および演出は、戯曲『坐る男』(2007年に公演)など。
エッセイ『いまどきの眺め』(雑誌『私学共済』に連載1992~3)、『再びいまどきの眺め』(雑誌『レター』に連載2003~6)、紀行『タオイズムの底流を追って』(雑誌『TAO』に連載1998~2001)なども執筆。
著書には、『少年マルコ・ポーロの冒険』(小説・NHK出版1979)、『中学生日記シナリオ集~坂道のふたり』(近代文芸社1991)など。自作『中学生日記』のノベライズ本や脚本集も多い。
その一方、ラジオドラマ脚本を集めた単行本は、『流れて遠き~オーディオドラマ脚本選集(Ⅰ)』(近代文芸社2001)、『夜想曲~同選集(Ⅱ)』(近代文芸社2003)。
ほかに『夜景1974』(小説・角川学芸出版2009)など文芸作品もある。
また、東日本大震災後、旧友山川健の『三陸つなみ いまむかし』の補筆と編集に専念し、電子書籍版(左右社刊)とペーパー版(イー・ピックス社刊)の出版(2014年)に尽力した。
長年(協)日本脚本家連盟と(社)日本放送作家協会の理事を歴任。
日本脚本家連盟ライターズスクールで講師もつとめ、後進の育成にあたった。
一方、文化庁芸術祭放送部門の審査委員、NHK杯全国高校放送コンテストの最終審査委員も。
近年は、郷里兵庫県西脇市図書館の名誉館長として、市の文化行政に関わった。
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