栄村忠広 × 引退 の噂って！？

栄村 忠広氏は、不幸な事故によって球界を去った、元プロ野球選手です。

1988年7月、札幌円山球場。
8回外野フライを補球しようとした栄村忠広氏と吉村禎章氏は「交通事故級」とも表現される、激しい衝突をした。

吉村氏は当時のジャイアンツを支える、日本中が注目するスター。
一方の栄村氏は実業団〜二軍を経て、やっと一軍に入った選手。

事故の動画を見れば、栄村氏は通常ではありえないほど、周りを見ずに全力疾走をしています。
守備範囲も逸脱しているように見えます。

結果、テレビや新聞、ラジオでは連日栄村氏の行動の非をなじりました。
マスメディアしか情報源の無い当時の人々は、それを元に当然のように激しいバッシングを繰り返します。

球場でも、家の近所でも、移動中でさえ、栄村氏は「公の敵」として心無い言葉を投げかけ続けられました。

そして、吉村氏の怪我を重く考えた栄村氏は引退を決意します。

親しい人の話では、このときの栄村氏は「半ば神経衰弱状態だった」と言います。

元々は活力溢れて責任感も強い、明るいキャラクターとして知られていた栄村氏でしたが、この一件以降、人と目を合わせることもせず、くだけて話した相手であっても信じることができなくなっており、傍目で見ても追い詰められているのがわかる状態でした。

もちろん事故は良いことではないですし、その責任の一端が彼にあるというのは事実でしょう。

ですが、テレビ、新聞、ラジオの数字を伸ばすために面白半分で彼を「叩いて良い敵」として扱った当時のマスコミの罪というのは、栄村氏のそれよりもよほど重いものに思えます。

一人の人格を、心なく容赦なく潰す。
飽きたら放ったらかし。


人の所業とは思えません。

その後の栄村氏は、低い賃金でのアルバイトに身を窶します。
事故と報道を覚えている人からは相変わらず心無い言葉を投げられ、マスコミが栄村氏のことなど忘れた後も、彼の地獄は延々続きました。



このページを見ているあなたは、ひょっとしたら当時の事故を覚えているのかもしれません。
もしくは、何かの機会で彼の事故を知ったのかもしれません。

そして、彼を責める心があるのなら、どうかこのページを読みながら捨て去ってください。


事故の映像を見れば、「栄村氏に非があった」というのは理解できます。
でも、そうならざるを得なかった点も理解してほしいです。

彼は、決してエリートではありません。
甲子園で優勝し、ドラフト会議でカメラマンに囲まれる。そんな鮮烈なデビューではありません。

実業団・二軍を経て、泥臭くそれでも地道にチャンスを手にしています。
スター選手に比べれば、一軍の舞台も、日本中に放送されることも尋常ではない思い入れがあります。

そして彼は元々責任感も強く、チームへの忠誠心も非常に高い方でした。

まさに「ガムシャラ」に、我を忘れるほどの思いを込めて戦っていました。

その結果の事故であり、そこに悪意を見て責めるというのは間違っています。

そして、彼はもう相応以上の罰を受けています。

彼は、自分のせいで子供が学校でいじめられないかを心配しています。

どんなに苦しく、情けないことでしょう。

「愛する家族が、自分の犯した罪の罰を負う。」

その辛さ、悲しさは想像を絶します。


「そんなー、昔のことでしょ？」と思う人もいるかも知れませんが、実際にいじめがあろうがなかろうが、栄村氏にとっては強烈なトラウマとなって、今でも彼は苦しんでいます。


私の文章がもっと上手ければ、一人でも多くの人が「彼に罪はもはやない」という思いに出来るのですが。
私が彼の苦しみを正しく表現できれば、彼の辛さの1%でも書くことができれば。
力不足を嘆くほか無いです。

できれば、あなたご自身で色々調べて見て、自分自身で「彼にもはや罪はない」「メディアによって作られた罪でしかなかった」という結論に至ってほしいです。(もちろん、ご自身で調べた結果他の結論に至ったのであれば、それはそれで尊重いたしますが)

栄村忠広と引退の噂の話題度は 100% 、みんなの関心度は 98% ですので、栄村忠広にとっての「引退」はもはや噂といったレベルではないかもしれません。